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作成日:2026/09/08
第3回 相続人に障がいをお持ちの方がいる場合、なぜ手続きが止まってしまうのか
前回は、相続人の中に障がいをお持ちの方がいる場合、遺産分割協議による相続手続きが上手く機能しないケースが発生し得るということをお伝えしました。
今回は、なぜそのような事態が起こるのか、その理由を詳しく解説していきます。
遺産分割協議の2つの成立要件 現在、我が国における親から子への相続手続きでは、多くのケースで「遺産分割協議」という方法が採用されています。 しかし、この遺産分割協議が成立するためには、次の2つの大きな要件を満たす必要があります。 1. 相続人全員の合意 2. 判断能力(法律行為の結果を理解し、適切に判断できる能力)を有すること 障がいの程度にもよりますが、もしお子様の障がいの程度により判断能力がないと判断される場合、お子様ご本人から有効な合意を取り付けることはできません。 遺産分割協議は相続人全員の合意があって初めて成立するものですので、お子様の合意を得られない場合、遺産分割協議そのものが成立しないことになります。 実務でつまずきやすい「印鑑証明書」の壁 理論上の問題だけでなく、実務上も多くのご家庭で手続きが滞る要因があります。それが、お子様ご自身で印鑑証明書を準備できないという点です。 現在、ほとんどの金融機関では、遺産分割協議書とあわせて、発行日付が6か月以内の印鑑証明書の添付を求められます。 • お子様がすでに役所で印鑑登録を済ませている場合 → スムーズに印鑑証明書を取得できる • 印鑑登録の手続きをしていない場合 → お子様ご本人主導で、役所での印鑑登録の申請手続きが必要になる この「印鑑登録の申請手続き」をお子様ご自身で行うことができず、実務上ここで手続きが止まってしまうご家庭が少なくありません。 次回予告 次回は、こうして相続手続きが滞ってしまったご家庭が、その後どのような状況になっていくのかを見ていきたいと思います。
 


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